代表・大橋より演劇ラボ開催にあたって。

劇は“自分を徹底的にみつめた上で、他者と向き合う事によって、関係性やドラマを作る”表現です。人と人が関係することで描かれるアートだと言っても良いでしょう。
私は高校の演劇部でお芝居をはじめた時、自分の内面をみつめたり、人と正面から向かい合う事を突きつけられました。多感な時期だったこともあって、よく泣いていました。部員や顧問には散々迷惑をかけましたが、人と上手く付き合えない自分と付き合っていく力を得られました。あの経験がなければ、今の私はありません。演劇の力を世に広めるため、私は演劇プロデューサーになる事を夢みました。
その後、あらゆる現場に飛び込んで疾走している間に10年程が経ちました。多くの舞台芸術・芸能関係者の方と接しましたが、とりわけ沢山の俳優と出会いました。
最近強く意識したのですが、私が魅力的だと感じる俳優からは皆、その俳優の人生と役の人生が地続きだと感じられます。確かにその役として演じているのに、そこはかとなく俳優自身の背景を感じさせられるのです。これこそが、演劇の醍醐味と言えるでしょう。 日常では“人と違う”事はコンプレックスになりがちですが、舞台の上では大きな魅力となります。彼らの個性は、人生の多様さに裏打ちされたものです。借物を身にまとっているだけの演技とは強さが違います。
また逆もしかり。フィクションの世界で魅力的であるための力は、日常で魅力的であるための力と地続きです。もちろん演劇は万能薬ではないので、急に別人のようにモテたりはしません。魅力はあくまでその人の中にあります。演劇はそこに光を照らす事が出来るだけです。
だかんだと言いましたが、演劇ラボでは、演劇をやります。
趣味やお稽古として演劇をやりたい人の基礎講座から、実際に劇場を使っての公演まで、色々やります。
何か楽しいことを始めてみたいと思っている人。コミュニケーションが上手くとれなくて悩んでいる人。俳優としての技術を身につけたい人。一緒にお芝居をしませんか。私がこれまで駆け巡った現場で出会って来た、全国の演出家や俳優が講師を務めます。私も頻繁に稽古場にいます。時には一緒に参加することもあるかもしれません。待っています!
東海シアタープロジェクト 所長 大橋敦史
大橋敦史プロフィール
大橋敦史(オオハシアツシ)
東海シアタープロジェクト・代表。
演劇プロデューサー。
1980年生、愛知県半田市出身。
blog「マカロニノート
  • 1995年、愛知県立半田商業高等学校演劇部で芝居を始める。“自己をみつめ、他者と向き合い、関係を作る”演劇の持つ力と出会う。演劇を世に広める事を決意し、プロデューサーを志す。98年、名古屋学院大学入学後ESSドラマセクションに所属。以後卒業まで、幾つかの英語劇にキャスト・演出として参加する。在学中、演出家・加藤省吾に師事。同年、「名古屋市青少年文化センター・アートプロデュース講座」受講。
  • 2002年、七ツ寺共同スタジオ30周年記念事業・七ツ寺プロデュース第10弾『ソウル・ガーデン〜透明な夏、夕立音楽は祭りの如く、その他もろもろ〜』で初めての制作・プロデュースを手がける。同年より04年まで、知立市文化会館(パティオ池鯉鮒)事業部に所属。
  • 03年より、フリーランスの小劇場制作者としての活動を本格化する。以降、「メガトン・ロマンチッカー」「西田シャトナー演劇研究所」「劇団翔航群」「NGKプロデュース」「双身機関プロデュース」「愛知県文化振興事業団プロデュース」等の名古屋製作公演のプロデュースや制作協力を手がける。「青年団・五反田団 連続上演企画」「shelf」「少年社中・ホチキス 合同企画劇団毛利と米山」等の来名公演の受入れに参画。他、名古屋公演を行う他地域の劇団・プロデュース公演のコンサルタント多数。
  • サロン活動にも精力的に取り組んでおり、在名学生劇団の互助組織「名古屋学生劇団協会」や、名古屋・東京の若手演劇コミュニティ「366.0 project」の創立に携わる。03年、社団法人日本芸能実演 家団体協議会芸能団体データベース充実推進員として東海・北陸地区を担当。03年・04年、演劇プロデューサー育成企画「名古屋演劇プロデュース・ワークショップ」開催。06年、地域で活動する制作者の創造啓発ツアー「Producers meet Producers2006」参加。同年、市民参加型ワークショップ「演劇オープンラボ」開催。07年、小・中学生向け環境・表現教育ワークショップ「演劇で学ぼう!環境編」『環境警察2207in愛知』コーディネート。
  • 同年、演劇博覧会「カラフル2」プロデューサー担当。 同年、「メガトン・ロマンチッカー×NEVER LOSE」『廃校/366.0』プロデューサー担当。名古屋公演終了後、メガトン・ロマンチッカーの長期活動停止に伴い東京公演中止(NEVER LOSEが単独公演を実 施)。以後、七ツ寺共同スタジオ35周年企画には広報として携わるも、外部団体への制作・制作協力活動を全廃。“自己をみつめ、他者と向き合い、関係を作る”演劇の持つ力を社会に広めるという初志に立ち戻り、自主企画に専心する。
  • 現在、多くの現場を渡り歩いた経験と人脈を基に、現場の一線で活躍する演劇人に協力を呼びかけ、「演劇ラボ」を企画・製作・主催する。また、2009年春開催予定の演劇博覧会「カラフル3」に向け、全国を駆け巡っている。